Appleの新サービスは「Me」?
Mac Rumorsはジョン・グルーバー氏のレポートとして、Appleは従来の「.Mac」サービスの名称を「Me.com」に変更するのではないかと報じています。
根拠としては、AppleがDNS管理を委託しているドメインホスティングサービスの「MarkMonitor」が「Me.com」のDNSを受託管理しており、その「Me.com」のDNS管理者がKenneth Eddings(eddingsk@apple.com)となっているためのようです。
「.Mac」の名称は開発途上版のMac OSX 10.5.6に「was .Mac(旧.Mac)」の記述がある事から名称を変更するのではないかとみられていました。
また、Appleが「Mobile Me」という商標登録も出願登録している事も新サービス「Me.com」(または「Me」)の予想を補完しています。
従来の「.Mac」はその名称が表すようにMacユーザーをメインターゲットとしたサービスであり、ディスクストレージサービス、webホスティングサービス、メールサービス、Macユーザー向けの各種ソフトウェアサービス、Macユーザー向けスケジューリングサービスやグループウェアサービスなどを提供している統合サービスです。
「.Mac」がサービスインした当時はアップルの業績は回復の兆しは見えてきてはいたものの先行きは不透明で、従来のMacユーザーを囲い込むためにも「.Mac」は必要であり、またAppleへのリテラシー(忠誠心)の高いMacユーザーから安定した利益を上げるためにも重要な役割を果たしていました。
余談ですが、Appleへのリテラシーの高いMacユーザー、いわゆる「Mac信者」も基本的にAppleのこの路線を支持していました。基本料金がサービス内容の割に割高なサービスでしたが、なにせ、Appleがつぶれて一番困るのはMac無しの人生とは虚無以外の何者ではないと感じている「Mac信者」自身ですから。わたしも「(利用料が)高い高い」と悲鳴を上げながらも利用していたのも今ではよい思い出です。
もちろん今でも使っていますよ。わたしは「Mac信者」なので(笑
話を戻しましょう。「.Mac」はその後価格を改定し利用者も増えましたが、その間にAppleの収益構造も変化し、Appleの収益の半分をiPodシリーズがあげるようになってきました。iPodシリーズの人気の高まりなどを背景にMacの売り上げも2000年以降の下降基調から一転して上昇をはじめましたが、いまではiPodはMacを上回るユーザーを抱えるAppleの重要な柱となりました。
従来のiPodユーザーにとって「.Mac」は重要なサービスではありませんでした。iPodユーザはiTunesさえあれば問題がなかったのですから。
しかし、「iPod touch」とそれに続く「iPhone」の登場で状況は変わりました。ネットへの接続が可能でネット端末ともなるiPodの登場で「.Mac」はiPodユーザにとっても無視できないサービスになってきました。iPodでも「.Mac」の各種サービスを利用する事が可能になり、とくに、いままではMacユーザー向けに提供されていたスケジューリングサービスやグループウェアサービスが比較的容易に利用できるようになりました。iPod touchやiPhoneを利用するWindowsユーザーにとっても「.Mac」は利用を検討する価値のあるサービスになりつつあるのです。
このような状況の変化がある以上「.Mac」をいつまでもMacという名で縛っているよりはより広範囲に訴求できる名称にする事により利用を促した方がよいとジョブスが判断したとしてもおかしくはありません。
「.Mac」の名称が新たに変わったとき、「.Mac」はよりネットとの親和を深めた『Me』のためのサービスに生まれかわるのかもしれません。
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